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2025.10.14|ブログ
マンションリノベーションで知っておくべき「専有部分」と「共用部分」の範囲
リノベーションの裏側:マンション特有の「自由」と「制限」
ここ数年、子育て世代を中心に、中古マンションを買って、自分たちのライフスタイルや好みに合わせてリノベーションを行うスタイルが、大阪をはじめとする大都市圏で本当に人気ですよね。
新築では手が届かない好立地、広さ、そして何よりデザインの自由度を手にできるのが最大の魅力です。
特に、住環境の良さで知られる北摂エリア(豊中市や吹田市など)では、築年数は経っているけれど立地の良いマンションストックが多く、「リノベーションで新築以上の価値を生み出す」という考え方が浸透しています。
しかし、マンションという共同住宅には、戸建てとは全く異なる特別なルールが存在します。
そのルールを知らずに計画を進めてしまうと、工事の中断やご近所トラブルに発展するリスクがあるんです。
「どこまで個人で自由にできるの?」この疑問を解消することこそが、マンションリノベーションを成功させるための最初のポイントとなります。

マンションの絶対ルール:区分所有法と管理規約
マンションでの共同生活を円滑に行うために、すべてのマンションには「区分所有法」という法律に基づいた「管理規約」と、より詳細な「使用細則」があります。
リノベーションを行う際は、このルールを血の通ったルールとして理解し、必ず守る必要があります。

リノベーションの範囲は「専有部分」に限定される
管理規約が定めるリノベーションの範囲は、原則として個人の「専有部分」に限られます。
・専有部分:基本的には、あなた個人が購入した住戸の内部空間を指します。
・共用部分:専有部分以外の、すべての居住者が共同で使用・管理する部分(エントランス、廊下、エレベーター、建物の構造体など)を指します。
この共用部分については、個人の判断で勝手に手を加えたり、リノベーションを行ったりすることは絶対にできません。
これが、マンションリノベーションの最も厳格なルールです。
「自分の家なのに?」間違えやすい専有部分と共用部分の線引き
「自分の住戸の内部なら、全部自分のものだよね?」と思いがちですが、この線引きが非常に難しく、リフォーム時のトラブルの原因になりやすいんです。
部位 | 専有部分(自由にできること) | 共用部分(手が出せないこと) |
壁・床・天井 | 表面の壁紙、フローリングなどの仕上げ材や下地材。 | マンションの構造躯体(コンクリートの壁、柱、床スラブ)。建物の安全に関わるため、リノベーションで傷つけたり、穴を開けたりすることはできません。 |
配管・配線 | 室内にある給水・給湯管や排水管の枝管(えだかん)。 | 縦方向の主たる配管(縦管)や、共用部を通る幹線。これらを勝手に移動させることは原則不可能です。 |
要注意!:「専用使用部分」という落とし穴
専有部分と共用部分の境界線がわかりにくい中、特にリノベーションで勘違いしやすいのが「専用使用部分」と呼ばれる部分です。

性質は「共用」、使うのは「あなた」だけの場所
これは性質上は「共用部分」でありながら、「この部分だけはあなた専用に使っていいですよ」と許可されている場所を指します。
部位 | 一般的な分類 | リノベーションの可否 | 理由(共用部分であるため) |
バルコニー/ベランダ | 共用部分(専用使用部分) | 不可 | 避難経路であり、建物の外観統一性を保つため |
窓サッシ・ガラス | 共用部分(専用使用部分) | 不可 | 外観と断熱基準、および防災上の理由 |
玄関ドア(外側) | 共用部分(専用使用部分) | 不可 | 防火性、防犯性、外観統一性のため |
外壁に面する壁 | 共用部分(構造躯体) | 不可 | 構造上の安全と断熱性能 |
窓やベランダのリノベーションの特例(大阪・北摂で特に重要!)
リノベーションにおいて、特に断熱性を高めたい大阪・北摂の住宅で問題になるのが窓です。
・窓サッシ:原則共用部分のため、サッシ全体を交換することはできません。
・内窓の設置:しかし、例外として、既存の窓の内側に取り付ける内窓(二重窓)は、断熱・防音・結露対策の観点から、管理組合への届出や承認を得ることでリノベーションが認められるケースが非常に多くあります。これは、住環境改善の大きなチャンスです!
また、バルコニーも避難経路となるため、リノベーションで勝手に物置を置いたり、床材を重いものに変えたりすることはできません。
必ず管理規約を確認して、安全を最優先しましょう。
リノベーション計画の成否を分ける管理規約の徹底確認
前述した専有部分と共用部分のルールは一般的な基準です。
しかし、あなたのマンションによっては、これ以外にもリノベーションを禁止または厳しく制限しているケースがあるので、油断は禁物です。

間取り変更の最大の壁:水回り移動と配管交換
フルリノベーションで間取りを大きく変えたい場合にネックとなるのが、水回り(キッチン、浴室、トイレ)の位置変更です。
・床下空間の制限:特に築年数の古いマンションでは、床下の配管スペース(スラブ厚)が十分に確保されておらず、排水勾配を確保できないため、水回りの大幅な移動が禁止されている場合があります。
・配管の交換義務:給排水管は経年劣化による水漏れリスクが高いため、リノベーションの際に専有部分内の配管(枝管)の全交換を義務付けている管理組合もあります。これは後のトラブル回避のためにも、必ず従いましょう。
ご近所トラブルを避けるための「音」の制限
共同住宅ならではの騒音トラブルを防ぐため、リノベーションの工事方法や使用できる建材に制限が設けられていることが非常に多いです。
・遮音等級の指定:フローリング材の使用自体が禁止されていたり、使用する場合はL-40やL-45といった遮音等級の高い床材の使用が義務付けられているケースがあります。
・工事期間と時間帯:工事が可能な曜日(平日のみなど)や時間帯(9時~17時など)、工事期間自体に制限が設けられているのが一般的です。リノベーションの工期が長引かないよう、業者と綿密な計画を立てることが重要です。
マンションリノベーションを成功させる具体的な3ステップ
大阪や北摂で、制約の中で最大限の理想を実現するために、以下のステップを踏んで計画を進めましょう。

STEP 1:何よりも先に「管理規約」を徹底的に読み込む!
リノベーションを始める前に、まず管理組合や管理会社から管理規約と使用細則の最新版を入手し、以下の項目を徹底的に確認します。
・床材(フローリングの可否、指定の遮音等級)
・水回りの位置移動の可否
・窓・サッシ(内窓設置の可否)
・工事期間・時間帯の制限
・工事申請に必要な書類やプロセス
STEP 2:マンションリノベーション専門家と組む!
マンションリノベーションの実績が豊富な専門業者と連携することが、トラブル回避の最短ルートであり、理想実現の近道です。
・専門知識:専有部分と共用部分の正確な線引き、配管のルート、構造上の制限などを把握し、管理規約を遵守したプランを作成してくれます。
・申請代行:管理組合への複雑な工事申請や近隣住民への挨拶など、面倒な手続きを代行・サポートしてもらうことで、あなたの負担が大きく減ります。
STEP 3:デザインだけでなく「性能向上」も追求する!
大阪・北摂での快適な暮らしを目指すなら、内装デザインだけでなく、住まいの性能向上も追求しましょう。
・断熱性の向上:承認が降りやすい内窓の設置に加え、可能な範囲で床や壁の専有部分に断熱材を追加するリノベーションで、省エネと快適性を両立できます。
・資産価値の維持:ルールに則った適切なリノベーションは、将来的な資産価値の維持・向上に必ず繋がります。
まとめ:ルールを知り尽くして、理想を追求するマンションリノベーション
中古マンションをリノベーションで理想の住まいに変えるのは、夢のある非常に魅力的な選択肢です。
しかし、マンションという共同住宅の特性を理解し、管理規約というルールを尊重することが、成功の絶対条件となります。
大阪・北摂エリアでマンションリノベーションを計画される際は、まず管理規約の確認から始め、専有部分と共用部分の境界線を正確に把握しましょう。
そして、専門知識を持ったリノベーションのプロと共に、ルールの中で最大限の自由を追求し、後悔のない理想の暮らしを実現してください!
クローバーハウスは、大阪・北摂地域での新築、建て替え、リフォーム・リノベーション、住まいの事なら何でもご相談いただけます!
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大阪・北摂エリアでの中古物件探しからリノベーションまで、ワンストップでご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。
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