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快適で健康な暮らしの絶対指標!【UA値・C値】高性能な住まいを選ぶリノベーションの基礎知識

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2025.12.09|ブログ

快適で健康な暮らしの絶対指標!【UA値・C値】高性能な住まいを選ぶリノベーションの基礎知識

快適で健康な暮らしの絶対指標!【UA値・C値】高性能な住まいを選ぶリノベーションの基礎知識

なぜ今、「UA値」が住宅選びの最重要指標なのか

住宅の購入や大規模なリノベーションを検討する際、デザインや間取りに目が行きがちですが、実は、その家の「性能」を数値で示した指標こそ、将来の快適さ、健康、そして家計を左右する最重要な要素となります。

特に、近年の地球規模の気候変動やエネルギー価格の高騰を受け、国が省エネ性能の基準を厳格化している中で、「UA値」の重要性が飛躍的に高まっています。

この記事では、大阪・北摂エリアで中古住宅の購入やリノベーションを検討している皆様に向けて、快適で経済的な暮らしを実現する上で不可欠な「UA値」を中心に、住宅性能を表す主要な数値の基礎知識を解説します。

なぜ今、「UA値」が住宅選びの最重要指標なのか

UA値とは:「家の熱の逃げやすさ」を示す指標

UA値(ユーエーち)は、「外皮平均熱貫流率(がいひへいきんねつかんりゅうりつ)」の略称です。
簡単に言えば、その家がどれくらい熱を逃がしやすいかを示しています。

熱の逃げやすさ

屋根、外壁、床、窓、ドアなど、建物の表面(外皮)全体を通して、家の中の熱が外へ逃げる量を数値化したものです。

数値の意味

UA値は「W/m2K(ワット・パー・平方メートル・ケルビン)」という単位で表されます。
この値が小さいほど、熱が逃げにくい(=断熱性能が高い)ことを示しています。

このUA値が低いほど、夏は涼しく、冬は暖房効率の良い、省エネ性能の高い住宅ということになります。

なぜUA値が重要視されるようになったか

以前、住宅の断熱性能は「Q値(熱損失係数)」という指標で評価されていましたが、2013年の省エネ基準改正以降、UA値が主要な指標として採用されるようになりました。
これは、UA値が「換気による熱損失」を含めず、純粋に建物の外皮性能(断熱性能)を評価するため、より客観的に断熱性を比較しやすいためです。

快適・健康・経済:高い断熱性能がもたらす3つのメリット

中古戸建てをリノベーションで高性能化する際、UA値を改善することは、単なる省エネに留まらない大きなメリットをもたらします。

快適・健康・経済:高い断熱性能がもたらす3つのメリット

快適な室内環境とヒートショック対策

断熱性能が高い家は、家の中の温度を一年を通して一定に保ちやすいという特性があります。

温度差の解消

リビングと廊下、浴室と脱衣所など、部屋間の大きな温度差が生じにくくなります。
これにより、冬場に急激な温度変化で血圧が変動する「ヒートショック」のリスクを大幅に軽減できます。

ストレスの軽減

夏の猛暑日でも、家に入ると涼しく感じられるなど、外部の環境変化に左右されない快適な室内環境は、日々の生活の質(QOL)を高めます。

経済的なメリット:光熱費の大幅削減

UA値が低い家は、暖房や冷房で作り出した熱が外に逃げにくいため、暖冷房機器が稼働する時間を短縮できます。

省エネ効果

電気やガスの消費量が抑えられ、結果として毎月の光熱費が大幅に削減されます。
高性能リノベーションの初期投資は、このランニングコストの削減によって回収できる期間が短くなります。

住宅の耐久性の向上

断熱性の高い家は結露が発生しにくくなります。

結露の抑制

結露はカビやダニの発生源となる他、柱や梁など構造体の腐朽(腐ること)を引き起こし、住宅の耐久性を著しく低下させます。
UA値を改善するリノベーションは、住宅の寿命を延ばし、資産価値を維持する上でも極めて重要です。

知っておきたい!UA値を巡る3つの基準

国や業界団体が定める省エネ基準には、それぞれUA値が設定されています。
リノベーションの目標を定める上で、これらの基準を理解することが不可欠です。

知っておきたい!UA値を巡る3つの基準

H28省エネ基準:最低限の基準

現在、国が定める省エネ性能の最低限の基準です。

建築物省エネ法

2021年からは、新築住宅を建てる際に建築主へこの基準(地域ごとのUA値)を満たしているかどうか説明することが義務付けられています。
これは、以前の基準から一段階引き上げられたものですが、「最低限のレベル」と認識しておく必要があります。

ZEH:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス

ZEH(ゼッチ:NetZeroEnergyHouse)は、国が強力に推進している高性能住宅の基準です。

概要

高い断熱性・気密性(UA値)と高効率な設備の導入によってエネルギー消費量を大幅に削減し、さらに太陽光発電などの創エネでその消費量を賄い、年間の一次エネルギー消費量を「正味ゼロ」にすることを目指した住宅です。

UA値の水準

H28省エネ基準よりもワンランク厳しいUA値が設定されています。

HEAT20:さらなる高みへ

HEAT20(ヒート20)は、温暖化ガス削減と快適な居住環境の両立を目指す技術者グループが提唱する、非常に厳格な断熱基準の名称です。

グレード

G1、G2、G3というグレードがあり、数字が大きいほど断熱性能が高くなります。G2やG3は、ZEHの基準を大幅に上回る超高性能な断熱水準です。

UA値の水準

HEAT20のG1でもZEHより厳しい基準となっており、最高の快適性と省エネ性を求める方がリノベーションの目標とするケースが増えています。

大阪・北摂の基準は?地域区分と目標とすべきUA値

日本は南北に長く、気候差が大きいため、UA値の基準は全国を8つの地域に区分して定められています。
大阪・北摂エリアは、多くの地域が「6地域」に該当します(一部の山間部は別の場合があります)。

大阪・北摂の基準は?地域区分と目標とすべきUA値

全国8つの地域区分(新地域区分)

国は外気温の傾向などを踏まえて地域を区分しており、建築物省エネ法に基づく地域区分は市町村ごとに定められています。

大阪府の大半や北摂エリア(豊中市、吹田市、高槻市、茨木市など)は「6地域」に分類されるため、この地域の基準を目安にリノベーションの目標を定める必要があります。

地域区分「6地域」のUA基準値の比較

目標とすべきUA値は、選ぶ基準によって大きく異なります。(値はW/m2K)

基準 6地域(大阪・北摂の目安)のUA値 断熱性能の評価
H28省エネ基準 0.87以下 最低限クリアすべき基準
ZEH 0.60以下 補助金対象となる高性能基準
HEAT20(G1) 0.56以下 さらに快適性を追求した基準
HEAT20(G2) 0.46以下 超高性能。冬でも無暖房に近い快適性

大阪・北摂の6地域で快適な暮らしを求めるなら、最低でもZEH(0.60)を目標とし、理想はHEAT20G2(0.46)をリノベーションで目指すことが推奨されます。
数値が小さいほど、夏涼しく冬暖かい家となります。

UA値と並んで重要!「C値」と「Q値」の基礎知識

断熱性能を示すUA値と並んで、家の性能を語る上で欠かせないのが「C値」です。
また、以前の基準である「Q値」も理解しておくと比較に役立ちます。

UA値と並んで重要!「C値」と「Q値」の基礎知識

C値とは:気密性能を表す数値「相当隙間面積」

C値(シーち)は、「相当隙間面積」の略で、建物にどれくらい隙間が空いているか、つまり「気密性能」を表す数値です。

数値の意味

C値は「cm2/m2(平方センチメートル・パー・平方メートル)」という単位で表され、床面積1平方メートル当たりにどれくらいの隙間面積があるかを示しています。
この値が小さいほど、隙間が少なく「気密性の高い住宅」ということになります。

C値の重要性

どれだけ高性能な断熱材を使っても、隙間が多ければ、そこから熱が漏れてしまいます。
C値はUA値とセットで確認し、断熱性能を最大限に活かすために不可欠な指標です。
現在の高性能住宅では、C値1.0以下が標準とされています。

Q値とは:熱損失係数(過去の指標)

Q値(キューち)は、「熱損失係数」の略で、UA値の導入前に主に使われていた断熱性能を表す数値です。

UA値との違い

Q値は、建物の外皮から逃げる熱の量に加えて、「換気による熱の損失」も含めて算出されていました。
また、建物の延床面積を基準に算出する点もUA値とは異なります。
現在はUA値が主流ですが、今でもQ値を活用している住宅メーカーも存在します。

高性能を支えるUA値・C値の算出方法

これらの数値がどのように計算されるかを知ることは、リノベーションの計画を進める上で、なぜその工事が必要なのかを理解する助けとなります。

高性能を支えるUA値・C値の算出方法

UA値の算出式

UA値は、建物全体から逃げる熱の総量を、建物の表面積(外皮面積)で割って算出されます。
UA値 = 建物の熱損失量の合計(W/K) / 延べ外皮面積(m2)

熱損失量の合計

屋根、壁、床、窓、ドアなど各部位を通して逃げる熱の量を合算したものです。
各部位の断熱材や窓の性能が向上すれば、熱損失量は小さくなり、UA値も小さくなります。

C値の算出式

C値は、住宅の隙間の大きさを延床面積で割って算出されます。
C値を算出するためには、専門の業者が実際に建物を密閉して空気の漏れを測定する「気密測定」が必要です。

C値 = 住宅全体の隙間面積(cm2) / 延べ床面積(m2)

リノベーションでの測定:中古住宅のリノベーションの際に、気密工事(防湿気密シートの隙間なく施工など)を行い、引き渡し前にこのC値を測定して施主に報告する業者も増えています。

まとめ:大阪・北摂で高性能リノベーションを実現するために

UA値、C値という住宅性能の指標は、家のデザインや設備よりも、住み心地やランニングコストに直結する「最も大切な数字」です。

特に、中古戸建てのリノベーションは、断熱材の種類や施工方法、気密処理の丁寧さによってUA値やC値が大きく変動します。

大阪・北摂エリアで、未来にわたり快適で経済的な暮らしを実現するためには、H28省エネ基準(0.87)を最低限クリアし、できればZEH水準(0.60)以上をリノベーションの目標とすることをお勧めします。

これらの高性能なリノベーションを実現するためには、単に安い断熱材を入れるのではなく、確実な施工技術と設計能力を持ったリノベーション専門の業者を選ぶことが最も重要です。
UA値やC値の計算・測定を行ってくれる業者に相談し、数字に裏打ちされた安心の住まいづくりを始めてください。

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筆者:クローバーハウス編集部

クローバーハウス編集部

リフォーム業界に20年以上在籍している私が、理想の物件探しから、賢い資金計画、そしてこだわりを形にしたリノベーション事例まで、お客様の家づくりに役立つ情報をお届けしています。

このブログを通じて、家づくりの新しい可能性やリノベーションの魅力を一人でも多くの方に知っていただき、理想の住まいを見つけるお手伝いができれば嬉しいです。

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